介護・自立支援
「もう無理」その前に。地域包括ケア病床という選択肢
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「夜中に何度も起こされて、もう体力が持たない」「退院してと言われたけれど、家で看られる自信がない」「介護のために仕事を辞めるしかないのだろうか」——。
ご家族の介護をされている方から、こうした声を伺うことがよくあります。多くの方が「家族なのだから、自分が頑張らなければ」と、限界まで我慢を重ねてしまいます。けれど、介護は一人で抱え込むものではありません。今日は、「もう無理」と追い詰められてしまう前に知ってほしい、地域包括ケア病床についてお話しします。
地域包括ケア病床とは
地域包括ケア病床は、ひとことで言えば「おうちでの暮らしと、病院の医療のあいだ」にある病床です。次のような場面で利用されています。
- 急性期治療のあとの準備期間に:大きな病院での治療が一段落したあと、すぐに自宅へ戻るのが不安な方が、リハビリをしながら在宅復帰の準備をする。
- 在宅療養中の体調悪化に:自宅で療養している方が、肺炎や脱水などで一時的に入院が必要になったとき、住み慣れた地域の病院で治療を受ける。
- 介護するご家族の休息(レスパイト)に:介護者の体調不良や冠婚葬祭、そして「少し休みたい」というときに、一時的な入院で介護を引き受ける。
3つ目の「ご家族の休息のため」という使い方は、まだあまり知られていません。「自分が休むために親を入院させるなんて」とためらう方もいらっしゃいますが、介護を長く続けるためにこそ、支える側の休息が必要です。それは決して後ろめたいことではありません。
「家に帰ること」を目標にした入院です
地域包括ケア病床の大きな特徴は、入院した日から「おうちに帰る準備」が始まることです。
当院では、医師・看護師・リハビリスタッフ・ケアマネジャーなどが連携し、身体の回復だけでなく、「トイレまで自分で歩けるようになる」「ベッドから安全に起き上がれるようになる」といった、暮らしに直結した目標を立てて支援します。科学的介護(自立支援)の取り組みについては、また別の記事で詳しくご紹介する予定です。
退院のときには、ご自宅の環境や介護サービスの調整についても、ケアマネジャーさんと連携しながら一緒に考えます。「退院したら、あとはご家族で頑張ってください」とは言いません。
相談は、限界が来る前に
介護の相談で一番多い後悔は、「もっと早く相談すればよかった」という言葉です。
「まだ大丈夫」と思っているうちは、実はいちばん相談のしどきです。選択肢に余裕があるうちに情報を集めておくことで、いざというときに慌てずに済みます。
当院の医療連携室では、入院のご相談のほか、かかりつけ医についてのご相談や、在宅療養に関するご相談も受け付けています。ケアマネジャーさんからのご連絡も歓迎です。お電話(03-3953-5555・代表)で「医療連携室への相談」とお伝えください。詳しくは公式サイトの医療連携室のページもご覧ください。
「もう無理」と言葉にする前に。あなたと、あなたの大切なご家族の暮らしを、一緒に考えさせてください。
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